【初心者向け制作講座】ノベルゲームの製作マネジメント・作り方 | 第8回 リスク
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リスク。リスクについては、他の講座の回においても例えばスケジュールの遅延リスクなどについて一部はお話していると思います。
リスクマネジメントは基本的に思い通りにいかないと思われる事を想定し、それに対して事前にコンティンジェンシープラン等を構築するという行いを指します。
この元々の意味は想定外の事態が発生した際にどのような対応や行動をとるべきなのかを定めた事前計画という意味です。
リスク類型：スケジュール
これについては、前回第7回のコミュニケーションにおいても触れているので、さわりだけ解説させていただきます。
タスクの切り方によっても、リカバリを発揮できるタイミングは異なってきますが、スケジュールが遅延して例えば冬コミに間に合わせることが出来ない場合にどうするのか、あるいは逆に稀な例ですが、予想よりも早く出来上がった場合に事前にあるイベントに参加しなくてもいいのか。
早めに仕上がったときはいいとして、間に合わないときに、さらなる戦力を投入する為の準備をしておくのか、あるいは最低限の品質だけを保って、パッチ対応で対応するのか。それとも完全版を出す予定という告知を撤回して、70％の完成版を出すのか。
いくつもの選択肢があり、それらのどれを緊急対応計画とするのかはそれぞれのサークル次第です。
ただ、スケジュールの遅れは最もよく発生するリスクでもありますので、普段よりイベントタイミングなどで間に合わない場合はどのように行動するのか、計画を立てておくことをお勧め致します。
リスク類型：メンバコミュニケーション
コミュニケーションにおいてもスケジュールと並んでメンバ間の確執が高まってしまい、制作が止まってしまうというリスクが存在します。これは友人同士が集まった場合にも、ネットで集めたメンバで創った場合にもどちらにも発生しうるリスクかもしれません。
どちらかといえば、後者のリスクの方が高そうですが。
メンバ間の確執の結果として、例えばシナリオライターが抜けてしまう。あるいはイラストレイターが抜けてしまうといった場合に、事前の約束の取り決めなどによってはシナリオそのものがお蔵入りしたり、イラストを利用できなくなったりします。
事前の取り決めでそれがセーフとなった場合でも、シナリオをそのまま誰かにバトンタッチして書き続けるのか。それとも新規で書き下ろしするのか、新規で書き下ろしする場合はスケジュールが間に合うのか。イラストについても絵柄や塗り方といったシナリオよりもいっそう目につきやすい部分の為、どのように対応するべきか事前の準備が大切になります。
リスク類型：金銭
金銭について、実際にある程度以上の売上が発生した際にどのような配分とするのかについてもリスクのひとつです。金銭トラブルというのはノベルゲーム制作に限らず世の中の様々な場所で発生している為、注意が必要です。
有償で売った作品だが、メンバは無償で動いていて一部の人にのみ売上が充当される。
役職によって配分に重みづけがされていて、それらが客観的にあるいは主観的にみて不公平だとみなされる。
金銭についてはこれもサークルのそれぞれによって大きく内情が異なることと思いますが、せっかく完成した作品をつくったチームですので、これで躓くのはかなり悲しいと思います。
結びに
ノベルゲームの制作プロジェクトは、複数のそして様々なスキルをもった方の集合で制作されるものです。
様々なバックグラウンドの人間が集まるからこそ、様々なトラブルやリスクも生じますが、それを乗り越えて作品を完成させたチームはより強い絆で結ばれていると信じます。
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【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第１回 プロジェクト
【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第2回 スコープ
【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第3回 タイム
【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第4回 コスト
【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第5回 品質
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【初心者向け制作講座】ノベルゲームの制作マネジメント・作り方 | 第7回 コミュニケーション
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